「COCORA」からの引用/知覚異常の感じ方
今日は6月3日。
図書館で借りたけど読み切れなかった本
「COCORA 自閉症を生きた少女 小学校篇」
(天咲心良著/講談社)より引用します。
前回はここで引用しています↓
ここでも道草 テレビや本で「発達障害」を勉強する(2017年5月17日投稿)
なにより、口の中に入ってくる、食材ごとに違う感触が、
私は恐ろしかった。薄気味悪い感覚。
まるで、画鋲や紙屑でも口の中に放り込まれたようだ。
もともとお腹が減ったとも感じていないのに、
無理矢理食べさせられる理由が分からず、
私はいつも理由もなく放り込まれた『異物たち』に混乱する。
※一次障害:知覚異常により、偏食や小食であることが多い。
(32p)
口の中の知覚異常。このような気持ちになるのですね。
そして食べ終わった後にも、苦痛が待っています。
続きの文章です。
そして、無理矢理放り込まれたものが胃に落ちていくと、
今度は胃がきつく張っていく感覚が私を襲う。
『満腹になる』という感覚が、私には自分が内側から
食い破られるようとしているような恐ろしい感覚に思えたのだ。
だから、何があってもお腹一杯になどなりたくはなくて、
私は恐怖から必死に抵抗した。
しかし、それでも先生は口の中に食べ物を
詰め込むのをやめようとはしない。
私はいつも、『食べ過ぎて、食べ物でいっぱいになって、
体が張り裂けるんじゃないか』という恐ろしい妄想に
取り憑かれて、体が破裂してしまうことを本気で恐れていた。
(32p)
この感覚を、実際に体験していない人が
気づいてあげることは難しい。
家族で出かけるたびに私は疲れ果て、
外に出るのが嫌になっていった。
運よく車に酔わなかったとしても、
行った先でどうしていいか分からず、不安になり混乱し、
場にそぐわない行動をして、また結局怒られてしまうのが
いつものパターンなのだ。
※一次障害:慣れない場所ではパニックを起こす.
(42p)
私は、突然目の前に現れた見慣れないもの・・・・・
特に、自分がこれから関わっていかなければいけないものに対して、
びっくりするほど強く、拒絶反応を示した。
※一次障害:見慣れないもの、新しいものに対してパニックを起こす。
そして、それを少しでも受け入れようとする努力が
「なぜなぜ」攻撃だったのだ。
なぜこんな形をしているのか、なぜ音がするのか、
なぜこんな感触なのか、なぜこんな色なのか、
いつからあるのか、どうしてこれを使わなければいけないのか、
それによって自分がどういう影響を受けるのか・・・・
そういうことを私は知りたがった。
なぜなら、未知のものが怖くて仕方がなかったから。
(51P)
このような子は知っています。
改善するためにはどうしたらいいのでしょう。
まだ読み切っていないこの本を読めばわかるのか?
藁にもすがる思い。
幼稚園生の大前提として「さぁ、これを着なさい」と
制服を渡されるわけだけど、今まで着ていた洋服と制服では、
まったく肌触りが違う。
とりあえず着させられるが、すごく気持ちが悪い。
※一次障害:身体感覚などが異常に敏感で洋服によっては
拒絶反応を示す。
腹が立つぐらい気持ちが悪いのだ。
例えるなら皮膚に触れる場所全部に毛虫が這っているような感覚だ。
そして、皮膚に擦れるとザラリと皮膚を剥がすような痛みが走る。
(46p)
このような感覚なんだ。
こうやって表現してもらってやっと想像できる感覚です。
今までそのような教え子が身近にいたのだろうか?
いたとしたら、全く気がついてない。
次の投稿につづく。
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