「三河のエジソン」を読む
加藤源重(げんじゅう)さん。この方の名前を最近よく耳にしました。
同じ市内の中学校の先生が、
学校に来てもらって話を聴いたとか、今度来てもらおうと思っているとか。
どんな人だろうと思ったのですが、
話題が次のことに移ってしまい、わからずじまいでした。
そしたらサークルで他市の先生が、学校に来てもらって話を聴いたと報告あり。
同じ県内の額田郡額田町に住んでいること。
体の不自由な人のために道具を発明して提供している人であること。
源重さん自身が機械に巻き込まれて右手の手のひら半分と
少しの親指を残して右手の指を失った人であること。
そんなことを知りました。
偶然は続きます。
市内の図書館に行って目にとまったのが次の本。
三河のエジソン―障害を克服する自助具の発明家 加藤源重 (感動ノンフィクションシリーズ) 佼成出版社 2005-04 売り上げランキング : 568190 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
短い期間にどんどん飛び込んできた「加藤源重」さん。
これも何かの縁だと思って、予定外に借りてきました。
読んで、どんな人かわかってきました。
いろいろなエピソードをつないだノンフィクションです。
その中で9歳の聖哉君のエピソードを簡単に紹介します。
聖哉君はお店の機械に手をはさまれて右手の3分の2を失ってしまいました。
その事故のとき、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんの4人は新しいお店を開くための準備に追われ、
聖哉君が危ない所に近付いているのに気づきませんでした。
そのため4人の大人は、聖哉君に申しわけないと思っていて、
四国からはるばるやってきて、
源重さんに真剣にいろいろ注文しました。
「自転車に、乗せてやりたいんですよ」
おじいさんが、源重さんに会うなり言ったっけ。
「それに、トランプがやれるようにしてやりたいんです。ばばぬきとか。」
お母さんがたたみかけた。
「それと、なわとびも・・・・・。ぴょんぴょんととんでもらいたいんです。」
作ってほしいものが、たて続けに出てきて止まらない。
源重さんは、おとなたちの気持ちがよくわかった。(100p)
4人の大人の気持ちがわかった源重さんはさっそく仕事にかかり、
寝ないで器具を作り始めます。
四国から来ているので、ゆっくり作っていたらみんながずっといなくてはならないとも考えて。
翌日の夕方には作ってしまいました。
聖哉君は、器具を抱えて帰宅。
しばらくして、源重さんの助手の中田さんが聖哉君の家に電話をします。
電話に出たおばあちゃんが、このごろ器具を使っていないとのこと。
なぜか?次の投稿で。
コメント