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2011年8月 2日 (火)

山本一力さんの講演/仕事の本分/ツキのない人が上に座ると・・・

  

今日は8月2日。

7月29日に作家の山本一力さんの講演を聴きました。

Yamamoto1 
http://www.ad-assist.jp/oishiikioku/

     

以前山本さんは添乗員の仕事についていた。

先輩から、添乗員の本分は何かと尋ねられた。

答えられないでいたら、先輩が教えてくれた。

笑顔でやってきたお客さんを、

笑顔のまま連れ帰るのが添乗員の本分であること。

他のことは付けたしであるといった話でした。

   

【本分】=人が本来尽くすべきつとめ

    

本分から外れると、いいわけが多くなる。

なぜこういうことをするかというと、こうだからといった具合にいいわけをする。

本分から外れているので、自分で理由を作らないといけないからです。

そのいいわけが議論になると、本分からより外れていく。

大震災以後本当にやらなくてはならいないことは、瓦礫を撤去することである。

瓦礫に囲まれているところで、住民は将来の夢を語れない。

それが今の本分。

なのに、撤去は進まず、議論・関心は他のことに移っている。

残念なことだ・・・・と山本さんは言う。

    

    

 

教師の本分は何か考えさせられました。

子どもに教えること。

何を?

「受け継がれてきた伝統」「人を大切にすること」

そりゃそうだけど、それらを教えることで、

子どもたちが将来、元気に生きることの助けになるはずです。

シンプルにいきたい。

    

子どもたちを元気にすること。

   

これが、教師のやっていることの最終目標に思えます。

教師の本分です。

 

今、元気にすること。

将来、元気に生きていくためのささやかな助けをすること。

だから教師は工夫をし、努力する。

だから教師自身も元気でなくてはならない。

    

講演の最中から考えていたことを、この投稿で結論づけることができました。   

         

     

山本一力さんの話で、印象に残った話をもう一つ。

「ツキのない人が上に座ると世の中はくちゃくちゃになる」

と言われました。

例に出したのが、江戸幕府5代将軍徳川綱吉

将軍在位は1680(延宝8)年~1709(宝永6)年。

治世がうまくいかなくなったら、ツキのある人ならクビになって辞められる。

ツキのない人は辞められない。その結果、世の中がくちゃくちゃになるというわけです。

  

綱吉は辞められなかった。

そして、在位期間中にいろいろな天災人災に見舞われる。

生類憐みの令、貨幣改鋳などの悪政をする。

赤穂浪士の討ち入り後の処分も、

綱吉治世の時なので、問題の残るものとなってしまう。

元禄の最後には元禄地震(マグニチュード8.1)が起こる。

うまくいかないからと何をしたかというと、元号を変えた。

「元禄」を「宝永」にする。

 

しかし、くちゃくちゃは止まらない。

宝永4年10月4日(1707年10月28日)に宝永地震が起こる。

マグニチュード8.4ー8.7。

東北地方太平洋沖地震が起こるまでは、

記録に残る日本最大級の地震とされてきたもの。

  

山本さんの故郷、高知(土佐)の浦戸湾に面した種崎(たねざき)村に23mの津波が襲い、

多くの犠牲者が出て、今に至るまで語り継がれているとのこと。

地震の49日後に起きたのが、富士山の宝永大噴火。

(この噴火以後、富士山は噴火していない)

 (昨日のドラマ「水戸黄門」で三島から見た富士山が出ていました。

  しょうがないことですが、その富士山には宝永山や宝永噴火口がありました。

  光圀が亡くなったのは1701年だから、

  当時の富士山にはないものがうつっていたわけです)

   Houei_00
   http://masayama.blog40.fc2.com/blog-entry-176.html

綱吉は宝永6年に病死。やっと将軍を辞められた。

    

山本さんは、菅首相もツキがない人だと評する。

周りの人たちも辞めさせられないと批判する。

任命されて大臣をやっているなら、言うことを聞かないといけない。

いやなら辞めて、文句を言えばいいとのこと。

これは海江田経済産業大臣を指すのかと思って聞いていました。

   

歴史小説の作家の言ったことだったので、説得力がありました。

「ツキのない人」と綱吉や菅首相を表現するところが面白いと思いました。

「ツキ」は存在するのです。私もそう思います。

今「ツキ」があると思えば進む。ないと思えば休む。

    

     

    

「子どもはしなやか。そうさせないのは、馬鹿ったれの大人」と山本さん。

大人の視点で動いて、子どものしなやかな動きを封じていないかチェックしなくては。

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