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2020年5月 6日 (水)

「本物の教養」① 端的に言えば、勉強不足です

  

今日は令和2年5月6日。

  

今度はこの本を読みました。

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「人生を面白くする本物の教養」(出口治明著/幻冬舎新書)

  

 「あの人はすごい教養人だ」と他人に評されるかどうかなどは、

どうでもいいことです。教養とは、人からの評価を高めたり箔をつ

けたりするためのものではなく、自分の人生を彩り豊かにするため

のものだと思います。ですから、教養を高めれば人生をもっとエン

ジョイできるのに、どうしてそうしないのか、という逆の問いかけ

もまた可能です。

 日本人は、”心の幅”が不足しているように感じます。とくに戦後

の日本人はそうではないでしょうか。焦土から立ち上がって、とに

もかくにもアメリカにキャッチアップしなければという時代が長か

ったので仕方がない面はあります。だとしても、関心事が経済やビ

ジネスに偏りすぎているように思えてなりません。

(20p)

 

「キャッチアップ」は「追いかける」「追いつく」の意味です。

※参考英語部

「心の幅」が狭いという指摘です。

私たちより一回り上の世代はそうかもしれません。

いや私たちもそうかな。とにかく仕事中心に時間を使っていました。

  

  

 別に興味の範囲を広げようなどと思わない。面白いことは一つあ

れば十分だという考え方もあるかもしれません。もちろん、それは

それでいいのですが、興味の対象が多ければ多いほど、本当に自分

の好きなものや、打ち込めるものが見つかる確度が高まります。つ

まり、選択肢が広がるのです。自分が本当に好きなものは案外見つ

からないものです。面白いことが多いのは決して悪いことではない

でしょう。

(21~22p)   

  

食わず嫌いをせずに、興味の範囲を広げ、本当に好きなものに出合う。

自分は出合っているのかな?

  

  

 「知っている」だけでは十分ではないのです。知識に加えて、そ

れを素材にして「自分の頭で考える」ことが教養なのだと思います。

(24p)

 

この本の中で何度も「自分で考える」「自分の意見を持つ」ことを

言っています。日本人は苦手です。なぜ苦手であるかも説明してい

ます。

  

 

 そもそも、意見を決められないとき、私たちはどのくらいその問

題について真剣に考えているでしょうか。そのテーマに関する本の

一冊でも読んでいるでしょうか。大して考えることのないままに、

「決められない」と言っているだけではないでしょうか。

 日本人の教養不足の一因は、このような「手抜き」にあるように

思います。端的に言えば、勉強不足です。わずかな努力を惜しんで、

お手軽な「答え」に乗っかろうとする風潮が強すぎます。これでは

「自分の頭で考える」ことなど夢物語です。

(28p)

 

「勉強不足です」が痛快でいいですね。言い訳無用の結論です。

「300冊読めば、何か言いたくなる」と書いた藤原和博さんを

思い出します。

勉強することで、自分で考えることができるようになるのでしょう。

その言葉を信じて、休職からの読書の目標は300冊です。

  

  

 「ボキャブラリー」があって、「広く、ある程度深い知識」を持

っていても、それだけではまだ十分ではありません。それらに加え

て「自分の意見」を持つことが決定的に重要です。

 日本では、知識自体は豊富でも、「自分の意見」を言えない人が

たくさんいます。あれこれ評論家のように語ることができても、そ

の問題についてあなた自身はどう考えますか、と尋ねると、それま

での舌峰(ぜつぼう)がともすれば鈍りがちになります。

 日本にはもともと、「異論」を論じにくい風潮があります。周り

と同じ意見、同じ考え方のほうが生きやすいというか、摩擦が生じ

なくていいと思われるふしがあります。それがさらに「みんなで一

緒に」とか「一つになって」という一種のスローガンとして、叫ば

れたりもします。しかし、異論が存在できない社会はきわめて不健

全です。

 世界では、ユニークなものの見方やパーソナリティが際立った考

え方は、それだけで一目も二目も置かれます。彼らは「こんなこと

を言ったら恥ずかしいのでは、周囲からういてしまうのでは」など

と金輪際考えません。むしろ、いっぱしの大人が「自分の意見」の

一つも持たないほうが恥だと思っています。

(41~42p)

  

日本にドップリの私にとって、目を開かせてくれる文章です。

中野信子さんも同じようなことを書いていたと思います。

このブログで、いろいろなことを考えて、

自分なりの意見をどんどん生産していきたいです。

  

  

つづく

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