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2019年12月

2019年12月31日 (火)

来年読みたい本9冊

  

今日は令和元年12月31日。

  

12月28日朝日新聞朝刊は、読みたい本を増やす新聞でした。

  

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シリアについて書いていくと宣言しました。

ここでも道草 イランとシリアのことを書いていきたい(2019年12月25日投稿)

さっそくアンテナにこの本が引っかかりました。

明日をさがす旅 故郷を追われた子どもたち

(アラン・グラッツ作/福音館書店)

手に入れたいですね。

  

12月28日朝日新聞朝刊には「書評委員が選ぶ『今年の3冊』」

というコーナーがあり、21人の書評委員が記事を寄せています。

その中から3人をピックアップ。

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3冊とも読みたい本です。

ぼそぼそ声のフェミニズム」(栗田隆子著/作品社)

潜入ルポamazon帝国」(横田増生著/小学館)

みぎわに立って」(田尻久子著/里山社)

  

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これまた3冊とも読みたい。

山海記」(佐伯一麦著/講談社)

夢見る帝国図書館」(中島京子著/文芸春秋)

イタリアン・シューズ」(ヘニング・マンケル著/東京創元社)

  

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②③の本が気になりました。

生き物の死にざま」(稲垣栄洋著/草思社)

在野研究ビギナーズ」(荒木優太編著/明石書店)

  

  

以上9冊。来年読みたい本の候補です。

「マンサクの花」/これで10巻読破

今日は令和元年12月31日。

  

本を読破しました。

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マンサクの花--新十津川物語10」(川村たかし著/偕成社)

です。

9月に読み始めた「新十津川物語」全10巻、完読しました。

ここでも道草 「北へ行く旅人たち」その1/台風の被害で北海道移住を決意した人たち(2019年9月22日投稿)

  

引用します。

  

新十津川物語の主人公フキの孫の泰男が、

熊と出くわすシーンです。

「孫四郎」は飼い犬。

  

熊はのそのそとこっちへ歩きだしたのだ。さえぎるものはなに

もなかった。

いつのまにか、あたりはすっかり朝になっていて、金色の光が

シラカバの幹を赤くそめている。

熊はおよそ七、八十メートルのあいだをおどるようにせまって

きた。泰男はじりじりとさがる。けなげにも犬は、あいだにま

わりこんで必死にほえる。

三十メートル、二十メートル。ジョリジョリと音がした。熊の

毛の先が腹の下にかたまったままこおりついて、歩くたびに氷

がぶつかって鳴っているのだ。

ヒグマはしなやかだった。ぶ厚く、おもそうだった。ふしぎと

こわいと思わなかった。ちかくで見ると、ところどころ毛がぬ

けていた。糞によごれてきたなかった。なまぐさい息が感じら

れた。

泰男は、その一つ一つをきっちり見ていた。目を見ろ、そらす

な。にげきれないときには、にらみつけるのだ。カラフトにい

たころ、小野田のチャンはそういって、浩次郎兄(あに)にお

しえたという。泰男は、ちらっとそのことを思いだしていた。

ヒグマも目をそらさなかった。にごった小さい目は、もいかし

たら泰男のうしろを見ていたのかもしれなかったが。

やがて、そのときがきた。熊はひょいと立ちあがったのだ。戦

闘開始。ひととびの距離だった。熊はあくびをするようにほえ

た。口の中は赤かったが、泰男は声をきかなかった。またもよ

だれまじりのなまぐさい息。

だが、熊が立ちあがったとたん、不覚にも泰男は足をすべらせ

た。つるりと尻もちをつくとほとんど同時に、孫四郎が茶色の

つぶてとなってはねた。熊は左手をふった。なぎはらわれた犬

はキャンと鳴きながら、残雪の上におちた。するどい爪が腹を

ひっかいていた。それでも孫四郎はひきさがらなかった。また

はねた。二度めは、熊が待ちかまえていたようにたたいた。孫

四郎は鳴きもせず、ぼろ雑巾のようにふっとんだ。ふみ荒らさ

れた雪原は、点てんと赤くそまった。

ふいにギーンと空気を切りさいて、銃声がはじけた。四人がい

っせいに射撃したのだ。(81~82p)

  

登山を続けていると、いつか熊に出合って、こんな状況になる

んだろうなと思いつつ読みました。

 できたら、ずっと出合いたくないです。

  

フキの言葉です。

「七十年まえ、おれたちはよそから、ひょいとやってきたろ。

まえからおったもんにはすまんこっちゃ。アイヌの人ばかりや

ない。キツネもクマも、リスもゲラも、ウグイスやカッコウ、

いやいや木や草にも、ゆるしてもらわんといかん。2600人

もがなだれこんできたんやさけの。じゃけんど、きたからには、

にげてかえるわけにいかんがな。生きのびるか、へたばるか。

一生けんめいよ。一戸、五町歩のおかげでなんとか生きのびた。

足の下に、土があったおかげじゃ。」(233p) 

  

実際に、新十津川町にはこのような老人がいたのでしょう。

川村たかしさんは、老人から聴いた話をもとに、こんな長大な

児童文学を書きあげたと思います。

淡々といろいろな話、エピソードが語られて、その積み重ねで

した。10巻目になってもそれは変わらず、最後まで淡々と書

かれていて、徐々にクライマックスに向かって盛り上がる雰囲

気はありませんでした。まだお話は続くのかと錯覚してしまい

そうでした。

でも人生ってそういうものですよね。日々の積み重ねで、人生

ができあがります。新十津川物語がフキの人生ならば、最後ま

で日々の出来事が語られるのが本当でしょう。

  

  

休職して、この「新十津川物語」全10巻が読めたのは、

忘れられない体験となりました。

20191225報告 物見山・猿投山登山

今日は令和元年12月31日。

  

愛知県内の登山で参考にしてきたのが「愛知の130山

(あつた勤労者山岳会編/風媒社)です。

2001年の第3刷を購入しました。

登山を始めた40歳の時に買った本であり、

ずっと参考にしてきました。

表紙をめくったページの写真です。☟

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登った山名は、マーカーでチェックしてきました。

しかし、ここしばらく(10年ほど?)は

チェックをしていませんでした。

新しい山への挑戦がありませんでした。

 

12月25日に、久々に新しい山に挑戦してきました。

矢印で示した物見山(ものみやま)と猿投山(さなげやま)です。

同行者は山仲間のKさん、Sさん。

今回歩いたコースを地図で示しました。☟

国土地理院の地形図がベースです。

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今回のコースは一部「海上の森(かいしょのもり)」内を歩きました。

海上の森の地図(里山サテライトで入手)にも、今回歩いたところを

記入してみました。☟

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では写真を並べていきます。

海上の森駐車場では、ニホンカモシカとにらめっこをしました。

よ~く見てください。本当の目はどこにあるか。

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顔のアップ写真 ☟

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 駐車場はこんな雰囲気。トイレ完備です。

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物見山登山口。

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物見山山頂と山頂からの景色です。

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ここまではすんなり行きました。この日はここからが長かった!

 

 

熊注意の看板。

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朝はかなり冷えたので大丈夫? 冬眠してくれていることを祈って

歩きました。

  

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地図中の「猿投山北歩道分岐」でたくさんの登山者と合流しました。

雲興寺(うんこうじ)から猿投山に登る人たちが多いそうです。

 

猿投山頂上です。

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頂上の見晴らしもよかったのですが、写真に撮るのを忘れていました。

これで2山制覇。

帰路は、別コースで下山しました。

猿投山山頂から赤猿峠までは、踏み跡をたどりながら川沿いを歩く

面白い道でした。そのコースの写真です。☟

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☝ 進行方向の空のところが赤猿峠です。

  

下山時にはハプニングあり。

なぜか発電所前を歩いていて、おかしいと気づきました。

(地図を参照)

ちょうど車で通りがかった方に尋ねたら、正規ルートまで

私たちを自動車で乗せていってくれました。その親切に感謝。

私たちが見逃したゲートです。☟

「海上の森」の地図だと⑱で示されています。

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里山サテライトです。

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今回もたくさん歩きました。

9月から毎週登山をしてきました。4カ月。

贅沢をさせてもらってきました。

これが令和元年最後の登山でした。

お疲れさまでした。

2019年12月30日 (月)

通算6800本目の投稿/「ぺこぱ」はいいです

 

今日は令和元年12月30日。

  

12月22日放映の「M-1グランプリ」に関する記事3本。

  

12月27日朝日新聞朝刊「天声人語」☟

  

漫才の源流にあるのが、「太夫(たゆう)」と「才蔵(さいぞ

う)」の2人によるかけあいだ。江戸期には家々を回って芸を

披露し、米や金などをもらっていたという。興味深いことに、

太夫がツッコミ、才蔵がボケという役割分担が早くからあった

▼鶴見俊輔著『太夫才蔵伝』では「太夫が正統、才蔵が異端」

と整理している。太夫が原稿通りの口上を述べ、才蔵がまぜか

えす。太夫がまじめそうで鷹揚、才蔵はせっかちでとんま。今

も通用しそうな性格付けだ▼正統もまじめも、それだけでは笑

えない。だから漫才の花はボケ役。そう思い込んでいたが、年

末恒例の漫才番組「M-1グランプリ」」を見て揺さぶられた。

まじめで一生懸命という感じのツッコミが、それゆえに笑いを

取るのだ▼優勝した「ミルクボーイ」は、ボケの一言二言から

ツッコミがどんどん発想を広げていく。3位の「ぺこぱ」にな

ると、ツッコミが考えすぎて、つっこむこと自体をやめてしま

う。ご覧になった方はわかってくれるか▼「ツッコミ至上主義」

という見出しの記事が朝日新聞デジタルにあった。今年のM-

1で「ツッコミ役が主導権を握るいまの漫才の潮流を感じた」

という。ツービートなどボケの力が圧倒的だった頃の漫才ブー

ムを知る身からすれば、革命的な変化だ▼今年の政界も経済界

も腹の立つことが多く、小欄もツッコミを入れてきたつもりだ。

いやストレートに怒るばかりでは能がない、ツッコミにも芸が

いるとM-1に教えられた気がする。精進せねば。

  

   

 

12月28日朝日新聞朝刊。☟

 

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12月30日「Yanoo!ニュース」

2019年のお笑い界のトレンドは「優しさ」だった

  

一部引用します。☟

  

12月22日に放送された漫才日本一を決める『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)を見ていて、印象に残った場面がある。6組目に登場した見取り図の2人が、お互いの見た目をけなし合うくだりに入ったときのこと。盛山晋太郎がリリーに対してこう言った。

「お前さっきから黙って聞いてたら、女のスッピンみたいな顔しやがって。お前な、なでしこJAPANでボランチおらんかった?」

この言葉が発せられた直後、一瞬だけ会場は水を打ったように静まり返った。『M-1』の決勝では厳しい予選を勝ち抜いた実力派の漫才師がネタを披露するため、そもそもスベるということが少ない。多少スベったとしても、客席の笑い声がゼロになるということはめったにない。

でも、このときにはそれがあった。盛山の発言は明らかに笑わせることを意図していたものだが、彼の思いとは裏腹に会場は一瞬だけ時が止まったように無反応になった。これは「スベった」というよりも、この言葉を笑えるものとして受け止めることを観客全員が拒否した、というふうに見るべきだろう。

相方の見た目をイジるのに「女のスッピン」という表現に加えて、具体的な女性アスリートの存在を持ち出した。一昔前ならそれほど引っかからないことかもしれないが、今の感覚では「アウト」と判定されるのは無理もない。

容姿をイジる笑いや、人を傷つける笑いは今の時代にはそぐわない、などと言われることが年々増えてきた。このテーマに関して個人的には言いたいことがいくつもあるが、それは本稿の趣旨ではないので割愛する。少なくとも、そういうものを「笑えない」と感じる人が増えていることは確かであり、自分では「笑えない」とまでは思っていなかった人ですら、「笑えない」と思う人のことを今までよりも意識せざるを得ないようになってきているのは事実である。

一方、同じ日の『M-1』では、ボケを否定しない優しいツッコミを武器にするぺこぱが3位に食い込む大健闘を見せた。元来、ツッコミとは常識を盾にしてボケを否定したり訂正したりするものなのだが、ぺこぱのツッコミである松陰寺太勇はボケのシュウペイの言動を否定せず、そこに理解を示した。ありそうでなかった革新的な漫才だった。

見取り図とぺこぱの漫才から見えてくるのは、「優しさ」をまとった笑いが多くの人に求められるようになっている、という今年のお笑い界のトレンドだ。(後略)

  

  

3つの記事で共通して出てくる「ぺこぱ」の漫才を、

私は今まで見たことがありませんでした。

娘は漫才好きなので、「M-1グランプリ」を

録画して繰り返し見ていました。

「ぺこぱ」を見たいと言ったら、

すぐに再生して見せてくれました。

予選と決勝、2本立てつづけに見ました。

 

面白い!と思いました。

笑っちゃいました。

「攻撃的でない」ツッコミにホッとしました。

教育もこういう面があっていいのではと思います。

子どもの繰り出すボケ(行為)に対して、

「ダメじゃないか!」「それはいかん!」と

すぐに攻撃的に突っ込む前に、

「待てよ?」とワンクッション、相手を思い、

自分を振り返ることができたらと思います。

「ぺこぱ」のように、その場を笑顔で終わらせたら

さらにいいです。

流行とは思いたくないです。

真理です。

 

 

「ぺこぱ」  いいです。

  

新城市玖老勢駅の写真2枚

 

今日は令和元年12月30日。

  

先日新城市玖老勢駅のことを書きました。

※ ここでも道草 20191218報告 玖老勢峠に登る(2019年12月23日投稿)

 

その時に掲載した玖老勢駅がかってあった場所の写真です。☟

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駅が開業していた頃の写真があればと思って

ネットで探しましたが、見つかりませんでした。

そこで私は諦めていたのですが、

一緒にこの日鳳来寺山に登ったKさんから、

玖老勢駅の写真が届きました。

図書館で、田口線の写真の載った本があったので、

撮影して送ってくれました。

ビックリです。そして反省しました。

  

なにか調べものをするのに、ネットでささっと調べて、

見つからなければそこまで。そんな傾向になりつつありました。

田口線のことなら、そりゃあ地元の図書館に行けば資料はありますよ。

そんな基本的なことを思い出させてもらった出来事でした。

  

それでは出典を明らかにして、玖老勢駅の写真を2枚載せます。

上の写真と比較してみてください。

青春アルバム 豊橋鉄道 田口線/小早川秀樹」より

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山の形から考えて、偶然にも同じアングルでの撮影だと思います。

もしかしたら、電車の中から撮った写真かな。

写真右の説明には、次のように書いてあります。

 

昭和31年(1956年)9月30日付

田口鐡道株式會社アルバムより転載

田口鐡道、玖老勢駅構内。

プラットホーム上には何も無い。

玖老勢駅名標は駅舎横に立てられている。

後に駅名標はホーム上に立てられた。

  

 

駅名標がホーム上に立っている写真がありました。

したらの文化財9 図録 田口線と用具/設楽町教育委員会

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田口線は玖老勢駅のところでは複線化して、

すれ違うことができるようになっていたようです。

ホームの高さと電車の乗降口はけっこう段差あり。

女子高生くらいの2人がお別れをしているのかな。

  

 

いいきっかけをもらったので、

自分でもこの本を見てみたいと思っています。

 

調べものの王道は図書館!

少々、忘れていました。

2019年12月28日 (土)

石炭火力を考える/石炭火力の勉強を始める

  

今日は令和元年12月28日。

  

昨日予告したこと。

この記事を全引用したいです。

日本は石炭火力で多くの人々の命を救える  

日本は石炭火力で多くの人々の命を救える 

池田 信夫 

(池田 信夫:経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長)

 アメリカの雑誌『タイム』の「今年の人」には、スウェーデンの少女、グレタ・トゥーンベリが選ばれた。科学者でも専門家でもない(高校にさえ行っていない)子供がこれほど注目を浴びるのは、地球温暖化問題が科学ではなく宗教になったためだろう。宗教に必要なのは事実や論理ではなく、わかりやすいアイコンである。

 世界の多くの人が環境問題に関心をもつのは悪いことではないが、宗教は信じるか信じないかの二者択一になりやすい。かつて環境運動のスローガンは「原発か反原発か」だったが、今は「石炭か反石炭か」になりつつあるようだ。 

※「温暖化問題が宗教」というのはなるほどと思います。グレタさんの国連での発表は感情的すぎました。なぜ日本は世界から非難されても、石炭火力を進めるのかが不思議でした。今回の記事ですこし理解できてきました。

   

化石燃料が多くの人の命を救う

 12月に開催されたCOP25(国連気候変動枠組条約締約国会議)では、石炭火力発電所を増設する方針を示した日本の小泉進次郎環境相が環境NGOの批判を浴びた。環境NGOが「化石賞」を出したと日本のマスコミが騒いだが、これはCOPの開催中、毎日やっている騒ぎで、報道するような話ではない。

COPで演説したグレタは、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のデータを引用して「もう人類には残された時間がない」と主張し、「地球の平均気温が1℃上がれば気候危機で人々が死んでゆく」と警告したが、IPCCはそんな報告を出していない。 IPCCが11月に発表した海洋・雪氷圏特別報告書(SROCC)では、従来の気温上昇予測(第5次評価報告書)にもとづいて海面上昇がどうなるかを予測している。

 それによれば、今世紀末までに地球の平均気温が今より4.8℃上昇する最悪のシナリオでは、北極や南極の氷が溶け、2100年に世界の海面は最大80cmぐらい上昇する。これによって熱帯では洪水が増え、太平洋の小島が水没する。サイクロンや豪雨が増え、海洋熱波は20倍以上に増えるという。

 このように被害は熱帯に集中している。先進国で考えられるのは、最悪でも毎年1cmぐらいの海面上昇で、これは堤防で対応できる。そのコストは温室効果ガスの削減よりはるかに小さい。日本にとっては、地球温暖化問題は緊急でも最優先でもないのだ。

 気温の1℃上昇で「人々が死んでゆく」というのも逆である。100年前には人類は今よりはるかに貧しく、寿命は短かった。冷暖房や輸送や食糧によって、平均寿命は2倍以上に伸びた。化石燃料は、過去25年間だけでも10億人以上を貧困から脱却させ、命を救ったのだ。

※「化石燃料は、過去25年間だけでも10億人以上を貧困から脱却させ、命を救ったのだ」そういう見方もあるのかと思って読みました。したがって、今だ化石燃料の恩恵を受けていない熱帯の貧困国にその恩恵が行くべきである。

 

 

災害の被害が増えた原因は温暖化ではない

 東京の平均気温は、最近100年間で3℃上がった。そのうち地球温暖化の効果は0.74℃で、残りの2℃以上は都市化によるヒートアイランド現象だが、それに気づいている人はほとんどいない。

 IPCCの平均的な予想では、地球の平均気温は今後80年で3℃ぐらい上がると推定されている。これは過去100年の東京と同じだが、これによって異常気象が増えた事実はない。むしろ日本の災害による人的被害は大きく減った。

 1959年の伊勢湾台風では5000人以上の死者が出たが、最近では2018年の西日本豪雨で260人が死亡したのが最大である。その原因は災害が減ったからではなく、インフラが整備されたからだ。経済的被害は増えたが、それは住宅が都市に密集したからだ。

※今年の台風15号、台風19号の被害が私には強く印象に残ります。温暖化による今までにない台風であって、これからも毎年同規模の台風が来るものと予想します。温暖化を止めることが難しい今、インフラによって少しでも防ぐ発想は大事だと思います。千曲川が決壊した場所についても、地元住民はさらなる堤防の強化を訴えていました。そして、決壊した堤防の下には浸透性の高い砂利層があった可能性も出てきています。細かく周辺の防災インフラを点検し強化する必要があります。

 

 

 熱帯で自然災害の人的・経済的被害が増えた原因は温暖化ではなく、都市への人口集中と貧弱なインフラである。地球規模でみると、SROCCも指摘するように熱帯のインフラ整備は不足しており、これが洪水などの被害が増えた最大の原因である。

 つまりグローバルにみると、地球温暖化は熱帯の防災問題なのだ。その被害は再生可能エネルギーで防ぐことはできない。電力は1次エネルギー供給の25%なので、いくら再エネを増やしてもエネルギー全体の数%である。

※「地球温暖化は熱帯の防災問題」とするのは、新しい視点です。熱帯地域のインフラが整ってきたら、被害が減る可能性があります。それは中村哲さんがやっていたように、用水路の設置によって、温暖化による砂漠化が緩和され、農業ができるようになりました。インフラにより被害は減るのです。温暖化を止めることは難しく、温暖化によって、今までにない状態になることへの備えとして、熱帯ではインフラが必要なようです。

 

 世界の温室効果ガスの半分以上を出す途上国(中国やインドを含む)が化石燃料の消費を増やすかぎり温暖化は止まらない。彼らが豊かになってインフラ整備することが、最善の温暖化対策である。

新しい石炭火力はエネルギー効率を上げる

 では日本は何をすべきだろうか。今すぐやるべきなのは、原発の再稼働である。特に原子力規制委員会がOKを出した柏崎刈羽原発を動かさない合理的な理由はない。これを再稼働するだけで、首都圏のCO2排出は大きく減らすことができる。

 日本が石炭火力を増やす最大の理由は、このように原発の再稼働が予定通り進まないことだ。福島第一原発事故から9年近くたっても、動いている原発は9基だけ。このままでは、2030年に温室効果ガスを26%削減するというパリ協定の約束も実現できない。

※ここがやはり納得ができない。原発稼働は、リスクが大きいと考える。他の発電の充実を考えたい。たとえば地熱発電である。 

  

 この状況で可能な次善の対策は、古い設備を新しい設備に代えて化石燃料のエネルギー効率を上げることだ。次の図でもわかるように、1973年から45年間に日本のGDP(国内総生産)は2.6倍になったが、エネルギー消費量は1.2倍。エネルギー効率(GDP/エネルギー消費量)は2倍以上になり、世界最高水準である。

Bbynakm © JBpress 提供 最終エネルギー消費量と実質GDPの推移(経済産業省調べ)   

エネルギー消費量は、2004年をピークとして絶対的に減っている。特に産業部門のエネルギー効率が上がったことが、温室効果ガス排出量が減った最大の原因である。新しい効率のよい設備に変えて燃料を節約すれば、温室効果ガスも減るのだ。

※ここが日本のすごいところだと思います。エネネルギー効率のよい設備に切り替えていくことで、燃料を節約する発想がいい。石炭を使う使わないのではない方法が見えてきます。 

   

  

 これは石炭火力でも同じである。ガスタービンの排ガス熱を再利用して蒸気タービンを回すIGCC(石炭ガス化複合発電)という最新技術を使えば、燃料効率は50%になり、発電量あたりの石炭の消費量は、現在の石炭火力に比べて20%削減できるという。当然CO2の発生量も20%減るわけだ。

 それが日本が新しい石炭火力を開発し、その技術を輸出する理由である。アジアでは、まだ電力が普及していないため、薪を燃やして暖房などに使っている貧しい国も多い。 そういう国で不安定な再生可能エネルギーは実用化できない。

 インフラも食糧も十分でない世界の圧倒的多数の人々にとって最大の問題は、100年後の地球の平均気温を下げることではなく、貧困から脱却することである。日本は石炭火力を輸出して途上国のエネルギー効率を上げ、彼らの命を救うことができるのだ。

 
※この文章の、ここの部分に特に賛成します。技術を上げるなら、エネルギー効率を上げる技術です。エネルギー効率を上げた石炭火力を海外に輸出して、貧困国の生活を豊かにするのは、いいことだと思います。
  
  
  
 
 
以上、今回の池田さんの文章を読んで、自分の考え方をまとめたい。
  
・日本での原子力発電はやはりやめるべきだし、海外に輸出するのもやめるべきです。リスクが大きいからです。
・石炭を使う使わないの議論は違っていて、石炭であれ石油であれ、発電効率を上げる技術をアップすることで、温室効果ガス排出の量を減らせるという発想が必要です。
・エネルギー効率の良い設備によって、温室効果ガス排出の量を減らす発想も必要であり、日本が得意としていることではないでしょうか。
・気候変動による被害は、特に熱帯地域で予想されます。それは災害だけでなく、干ばつによる農業被害もあります。防災インフラだけでなく、普段の生活ができるような用水路などのインフラが必要です。中村哲さんたちがやっていたような。
・貧困国にも発電所が必要です。発電効率を上げた発電所を建設し、インフラが整った中での豊かな生活ができるようにすべきです。中村哲さんが願ったように、豊かな生活ができたら、戦争はへります。
・日本人としては、胸を張りたい。石炭火力発電のことを勉強して、けっして後ろ向きの動きではないことを証明したい。  
  
 
 
石炭火力の勉強がしたくなりました。読書です。
  
さっそく本を予約したり、注文したりし始めました。
 
 

来年の目標は「押しを強くすること」/2つの新聞記事

今日は令和元年12月28日。

  

ここでも道草 今晩のお薦め「NHKスペシャル ボクの自学ノート~7年間の小さな大冒険~」 (2019年11月30日投稿)

この記事以降、5本記事を書いた番組「NHKスペシャル 

ボクの自学ノート」の主人公梅田明日佳君。

あの番組を見て以来、ブログを書く時には、

梅田君のことが浮かびます。

梅田君がやっていることは、私も子どもの頃にやっていました。

私も自主勉強は好きでした。

(私の小学生の頃の宿題の名まえは「自主勉強」だったと

思います。)

梅田君のように、押しの強さはなかったなあ。

彼の優れているところだと思います。

   

私の自主勉強は、教員になってからも継続し、

学級通信や社会科通信が自主勉強の場でもありました。

2007年4月からは、このブログが、

私の自主勉強の場となっています。

そして私も人間関係は苦手としています。

「話が合う人」が少ないんだろうなとずっと以前から

感じていました。  

梅田君のお母さんは、梅田君の将来を心配しています。

言ってあげたいです。

  

大丈夫。少なくとも自分より立派なの大人になりますよ。

  

自分は、梅田君から、押しを強くすることの良さを

あらためて教えてもらいました。

来年の私の目標は、押しを強くすることだともう決めています。

そのためには出かけて行きたいです。忙しくなったとしても。

今回の自主勉強は、12月27日朝日新聞夕刊の記事2つです。

アフガニスタンが舞台のアニメ映画「ブレッドウィナー

最近気になる「タリバーン政権」がどう描かれているかが

気になります。

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アフガニスタンのことを、いろいろな媒体で、

勉強していきたいです。

東京や大阪で上映されるようですが、

いつか見ることができるのかな。

見たいと思っていたら、きっとアンテナに引っかかると信じます。

  

  

  

もう1つの記事。

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映画「ブレッドウィナー」とも出合いたいけど、

この「エアイン 富士山消しゴム」とも出合いたいです。

アイデアがいいです。このアイデアを直接使って実感したい。

   

  

もちろん、ここで紹介した映画や消しゴムに出合った時には、

このブログで書きます。楽しみだ。  

2019年12月27日 (金)

「首相は優しい」でも・・・

 

今日は令和元年12月27日。

  

前記事で今日(12月27日の)の朝日新聞朝刊の

記事の写真を2枚載せました。

もう1枚、載せたい記事がありました。

これです。☟

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「桜を見る会」をめぐる問題、そして安倍首相をはじめとする

関係者の対応は、スッキリしません。

おかしいことは認めて、謝罪して、次に進めばいいと思います。

政治の世界はそうはいかないのでしょうか。

   

  

攻撃的な面を持つ人には、やはり言えませんね。

攻撃的な面を持てない私みたいな人間は、

つぶれやすいです。

でも、つぶれても休めば癒され、復活できます。

一生、攻撃的な面を持たずに過ごすだろうなあ。

性格だからしょうがないです。

新聞に、うつ病で何度も休む人は、発達障害の可能性もあると

書いてありました。

何か他の人と違うところがあるのでしょうか。

自分ではわかりません。

自分の主張は、行動の積み重ねで伝えたいです。

それが私の攻撃方法?

  

  

  

話は変わりますが、丸ごと引用したい

ネットニュースがありました。☟

明日記事にしたいです。

今晩はゆっくり頭の中で、そのニュースを吟味します。

日本は石炭火力で多くの人々の命を救える

「18年 なお混迷」/アフガニスタン情勢

  

今日は令和元年12月27日。

  

今日(12月27日)の朝日新聞朝刊には、

アフガニスタン関連の記事が載りました。

 

2001年9月の国際テロ組織アルカイダによる

同時多発テロをきっかけに、米軍による

アフガニスタンでの戦闘が始まりました。

この「米国史上最長の戦争」と言われるアフガニスタンの

戦闘をめぐり、米政府内の内部文書が明らかにされたという

記事です。

 

ブッシュ、オバマ両政権でホワイトハウスの軍事顧問であった

ダグラス・ルート元陸軍中将の発言。

「我々は何を成し遂げようとしているのか、

ぼんやりとも分かっていなかった」

 

同じく両政権でアフガニスタン担当の特別代表を務めた

ジェームズ・ドビンズ氏の発言。

「我々は暴力の絶えない国家に平和をもたらそうとして

侵攻したが、アフガニスタンでは明らかに失敗した」

  

アルカイダをかくまっているとしてタリバーン政権を

攻撃していた米軍でしたが、タリバーン政権そのものが敵となり

アルカイダのビンラディンが、米軍によって殺害された

2011年5月以後も戦闘は続きました。

上記の中将の発言のように、

米軍の闘う目的があいまいになってきました。

そして特別代表の発言のように、アフガニスタンでは

今でも争いが止みません。

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中村哲さんの著作を読むと、アフガニスタンでの

反米感情はとても大きくなってしまっています。

米軍も命をかけて取り組んでいるのに、

結果的に良い方向に向かっていません。

米軍の兵士の死も報われていません。

やはり、中村哲さんが言うように、アフガニスタンも

アメリカも、戦っている時ではないと思います。

戦いに行かずに、兵士が戦争に参加せず、

家族と毎日食事がとれるためには

どうしたらいいかを考えて実行すべきだと思います。

  

今日の朝刊には、このような「声」がありました。

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くり返しますが、

タリバーンの兵士にも家族があり、本当は戦争に参加せずに、

農業に専念して、家族と食事をしたいと思っていることを、

中村哲さんの活動で知りました。

  

どうにかならないものか。

  

  

  

日めくりより/「目からうろこ」は聖書の言葉だった

今日は令和元年12月27日。

  

日めくり「雑学王」(TRY-X)より。

  

「目からうろこ」は聖書の言葉だった?

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そうか、「目からうろこ」は魚に関係が深い日本由来だと

思い込んでいました。

「豚に真珠」「砂上に楼閣」も聖書由来なんだ。

 

「豚に真珠」「砂上の楼閣」については次が参考になりました。

六本木ルーテル教会 実は聖書に由来している日本の諺

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