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2016年12月 3日 (土)

谷口仁史さんから学ぶ/アウトリーチの説明

  

今日は12月3日。

  

前投稿に引き続き、11月27日の

「子ども・若者の育成・支援を考える集い」の報告です。

谷口仁史さんの講演でのお話を箇条書きしています。

 

〇谷口さんの所属するNPO法人

 「NPOスチューデント・サポート・フェイス(S.S.F.)」

佐賀県において子ども・若者育成支援推進法及び

 生活困窮者自立支援法において中核機関を担うNPO法人。

アウトリーチ(訪問支援)の実施による支援の誘導をしている。

ネットワーク活用型の継続的かつ包括的支援を行っている。

平成15年7月5日設立。同年10月23日NPO法人化。

  

  

〇アウトリーチについて

 ・施設に足を運ぶこと自体に困難を抱えている子ども・若者の存在

 (それまでは「施設型」「来訪型」支援が公的支援の主流)

  ⇓

 ・「来ることを待つ」対策では本来支援が必要な若者に

 アプローチできていないのではないか?①

 

 ・いじめ被害による自殺、虐待による致死事件等に象徴される

 生育環境に困難を抱える子ども・若者

 (それまでは本人に対する対応が中心であった)

  ⇓

 ・生育環境の問題の解消も含め、

 積極的かつ直接的な支援が必要なのではないか?②

  

 ・複数の公的支援を受けながらも自立が達成されない子ども・

 若者の存在。

 (今までの支援では問題の解決や社会参加・自立まで

 見届けることが難しい)

  ⇓

 ・社会参加・自立まで責任を持って見届けられる体制が

 必要なのではないか? ③

  

 ①②③に応えるため、既存の支援体制の限界を補い、

 分野横断的な対応を可能とする専門的支援

 「アウトリーチ(訪問支援)」の必要性が出てくる。

  

〇アウトリーチをすることで、次のことも見えてくる。

 ・虐待、DV、保護者の精神疾患、ギャンブル依存、

  貧困等生育環境の問題

 ・63,7%で家族自身も悩みを抱え疲弊するなどして

  支援を必要としている。

  

従来型のカウンセリングによる本人支援のみでは

 効果が見込めないケースも多い。

アウトリーチの実施に当たっては、現場の特殊性に応じられる

 高い専門性が必要。

多角的な見立てと複数分野の支援ノウハウを活用するための

 「チーム対応」が原則。

「アウトリーチはその後の支援過程と一体のもの」

 支援者には社会参加・自立までのプロセス全般を見通した

 アプローチが求められている。

12万件超の相談実績から見えてきたアセスメント指標

 「Five Different Position」

Epson727 ※谷口さんの資料より

 対人、メンタル、ストレス、思考、環境の状態改善が、

 自立に向けた基盤、土台。

 単なる学習支援、職業訓練等スキル的な支援では

 継続的な就学や就職につながらない場合も!

 個人的資質や感覚、経験則に基づく支援ではなく、

 エビデンスに基づいた根拠ある支援の展開が重要。

 複数分野の専門家によるチーム対応を実現するには

 「共通言語」としての簡易的アセスメント指標が必要。

 それが「Five Different Position」

   

  

谷口さんの唱える「アウトリーチ」は、簡単ではない。

番組を見た時に、なぜあんなにスタッフが多いのかがわかりました。

たった50分の番組では表現できなかったこと、

講演で話を聴き、資料でじっくり見ました。 もう少しつづく。

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